薬局やドラッグストアの開設で、最も費用のかかる失敗が「内装工事のやり直し」です。許可の申請では、店舗が構造設備の基準を満たしているかを保健所が実地で確認します。工事が終わってから基準に合わないと分かると、開店の延期と追加の工事費が発生します。この記事では、図面の段階で確認しておきたい主な基準と、事前相談の進め方を整理します。

面積と区画

店舗には、許可の種類ごとに最低限の面積が定められています。薬局は店舗全体でおおむね19.8㎡以上、調剤室は別に6.6㎡以上、店舗販売業は13.2㎡以上が目安です。また、店舗はほかの場所と明確に区切られている必要があります。

  • 住居やほかの店舗と、壁などで区切られているか
  • 異業種の店舗内に医薬品売り場を設ける場合、売り場の範囲が明確か
  • 医療機関の近くに薬局を開く場合、医療機関との構造上の独立性が保たれているか

特に医療機関との独立性は、出入口や通路の配置によっては認められないことがあるため、計画の初期段階で確認が必要です。

陳列と情報提供の設備

医薬品は、種類ごとに陳列の方法が決まっています。

  • 要指導医薬品・第1類医薬品:購入者が直接手に取れない場所(カウンターの内側や鍵のかかる陳列棚など)に陳列する
  • 指定第2類医薬品:情報提供を行う場所から一定の範囲内に陳列するなどの対応が必要
  • 情報提供の場所:薬剤師や登録販売者が購入者に説明できる場所を設ける

さらに、薬剤師が不在の時間帯に、第1類医薬品などの売り場を閉鎖できる構造も必要です。営業時間と勤務体制に合わせて、どの売り場をいつ閉めるかまで考えておくと、図面づくりがスムーズです。

そのほかの主な基準

  • 店舗や調剤台の明るさ(照明の基準)
  • 換気が十分で、清潔を保てること
  • 冷暗所での保管が必要な医薬品のための設備
  • 毒薬などを保管するための鍵のかかる設備
  • 調剤室の構造(薬局の場合)

照明の明るさや調剤室の設備などは、内装工事の仕様に直接関わるため、施工業者にも基準を共有しておきましょう。

保健所への事前相談の進め方

  1. 平面図(売り場・調剤室・陳列棚・情報提供の場所を記入)を用意する
  2. 営業時間と勤務体制の案をまとめる
  3. 工事の前に保健所へ相談し、基準に合うかを確認する
  4. 指摘があれば図面を修正し、工事に反映する
  5. 工事完了後に申請し、保健所の実地確認を受ける

保険薬局の指定を受ける場合は、開設許可の日程と地方厚生局への申請の締切日も合わせて計画します。

まとめ

薬局・店舗販売業の許可は、店舗の構造設備が基準に合っているかで大きく左右されます。面積・区画、陳列と情報提供の設備、照明や保管の設備を、内装工事の前に図面で確認しておくことが、開店を予定どおりに進めるいちばんの近道です。行政書士法人SUNでは、図面の段階から保健所との事前相談をお手伝いしています。

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